気になるところをタップして確認しましょう。
関数 f(x) において,x が a と異なる値をとりながら a に限りなく近づくとき,f(x) の値が一定の値 \alpha に限りなく近づくならば,この値 \alpha を
x \rightarrow a のときの f(x) の極限値
または
x \rightarrow \alpha のときの f(x) の極限
という。
このことを,次のように記号で表す。
\lim_{x \rightarrow a} f(x) = \alpha
または
x \rightarrow a のとき f(x) \rightarrow \alpha

btakeshi
分かりにくいですね。その違和感はどこからくるのでしょうか。
例えば,関数 f(x)=x^2+2x において,x が 1 と異なる値をとりながら 1 に限りなく近づくとき,f(x) の値は f(1)=3 に近づきます。これはグラフをかけば分かります。つまり
\displaystyle\lim_{\colorbox{mistyrose}{\footnotesize$x$} \rightarrow \colorbox{lightcyan}{\footnotesize$1$}} f(\colorbox{mistyrose}{$x$}) = f(\colorbox{lightcyan}{$1$}) = 3
が成り立ちます。実は,皆さんが学んできた関数の世界では,ほぼ以下の公式が成り立ちます。
\lim_{\colorbox{mistyrose}{\footnotesize$x$} \rightarrow \colorbox{lightcyan}{\footnotesize$a$}} f(\colorbox{mistyrose}{$x$}) = f(\colorbox{lightcyan}{$a$})

btakeshi
つまり,a を代入するだけで極限値は求められるわけです。残念ながら代入するだけでは求められない以下のパターンは解法を身につける必要があります。まとめておきます。
- 代入すると分母が0になる ⇒ 因数分解か通分
- 代入すると分母0+ルート ⇒ 有理化!?
- 代入すると分母0 ⇒ \dfrac{定数}{0}=\infty
Happy Math-ing!
何度も解いて体で覚えましょう!
次の極限を求めよ。
\lim_{x \rightarrow 0}\ \dfrac{1}{x^2} \textcolor{orange}{= \dfrac10} = \infty
\lim_{x \rightarrow 1}\ \left\{-\dfrac{1}{(x-1)^2}\right\} \textcolor{orange}{= - \dfrac10} = -\infty
\lim_{x \rightarrow 2}\ \dfrac{1}{(x-2)^2} \textcolor{orange}{= \dfrac10} = \infty
\lim_{x \rightarrow -1}\ \left\{-\dfrac{1}{(x+1)^2}\right\} \textcolor{orange}{= - \dfrac10} = -\infty
- 初版公開。問題数4。